COLUMNコラム

加藤秀視 連続インタビュー記事vol.2 全ての日本企業が体験型研修を取り入れるべき理由

2019.06.10

”体験型研修にこだわる理由は、
「頭で知っていること」を「実際にできる」に変えられるから”

「人は、いつからでも変われる。」

自らの生い立ちや人生経験、そして、非行少年少女をはじめ多くの人たちと関わってきた体験から、人材教育の可能性を見出しマーヴェラスラボを創立した加藤。

今回の記事では前回に引続き、『企業が体験型研修を取り入れる価値』について語ってもらいました。

全ての日本企業が体験型研修を取り入れるべき理由


 研修を検討している場合、何かしら「今の現状を改善したい」っていう人が多いと思うんですね。それが、自分自身なのか、会社全体の組織なのか、マネジメントリーダー層なのか、対象はそれぞれ違うと思いますが、「何かを変えたい」と思っている。その時に、どれだけ頭の中で何かを変えたとしても、現実の行動や結果が変わっていなければ、変わったとは言えない。

 例えば、ゴルフがうまくなりたい人が、セミナーでゴルフの打ち方や知識を学んだとしても、それをそのままラウンドで発揮できるかというと発揮できませんよね。スノーボードも同じで、セミナーで滑り方を学んで、うまい人の滑っている映像を何回見たとしても、うまくはならない。「知識が身につくこと」と「実際にできるようになること」は、イコールではないんですよね。

 ですので、皆さんがリーダーシップや組織のマネジメントの仕方を身につけるには、セミナールームで知識を学ぶだけで完結するはずがないんですよね。いくらセミナーで知識ややり方を学んだからといって、それだとほぼ現実は変わらない。

 仮にもし、セミナーで変わる人がいるとしたら、それは自分の中で何度も何度もイメージしていて、どうしてもそれを手にしたいという強い願望を持っている状態で、セミナーを受け、それをすぐに実行に移し、トライ&エラーを繰り返していくうちに覚えていくっていうことはあると思う。

 ただ、ほとんどの人がそうではなくて、上手くいかなかったら諦めてしまう。自転車も、乗りたくて乗りたくて仕方がない人は、転んで痛い思いをしても何度でもやり続けるけど、そうじゃないなら、痛い思いをしたら乗りたくなくなってしまうとか、ネガティヴなイメージがついて怖くなる。

 実際に、マネジメントの仕方やリーダーシップについて、セミナーで「こうすれば変わりますよ」と教えても、実際トライしたらうまくいかないことが多くて、それでもうまくいくまでやり続けられる人って本当に少ないです。

 だから、体験型研修の中で、うまくいく経験・うまくいかない経験っていうのを疑似体験することによって、失敗する痛みにも強くなるし、どうすればうまくいくかということも分かる。そして、うまくいった時の「達成感」や「喜び」などの感情を自分の中でしっかりと感じることができる。


(※マーヴェラスラボの学習サイクルについて説明している図)

 このうまくいった時の感情っていうのが凄く大事で、人は喜びを感じるとそれを再現しようとする生き物なんですね。逆に、失敗した時に苦痛などを感じると、もう同じ経験をしたくないと思う。

 人の遺伝子というのは、常に喜びや快楽に向かっていくので、自分がいかに成功体験を積み上げるかということが大事。そういった「成功体験を体験型研修を通して得られる」ということが、体験型研修の良さであり、一般的なセミナーと抜本的に違うところですね。

 体験型研修は本当に良くて、失敗体験や成功体験が、自分の感情に染み付くんですよね。例えば、子供の頃、いじめられて何か悲しい思いをしたとか、辛い思いをしたことがあると、それが残っていて、大人になってもそういった感情を引きずっている人って、実をいうと多い。トラウマって、そうやって出来上がっているんですよね。これは逆も同じで、喜びと幸福の感情を覚えてしまうと、その感情を再現したくて人は頑張る。

 私はうまくいく体験って麻薬のようなものだと思っていて、一度味わってしまうと、またそれを味わいたくて、繰り返してしまうんですよね。

体験型研修は、具体的にどのような研修を検討している企業様に適していますか?

 管理職やマネジメントリーダーの皆さんに、「集団を組織に変える力」「課題解決スキル」「リーダーシップ力」など、現場で成果を出す力を身に付けて欲しい企業様。

 会社組織、部署内の「連結力」「生産性を上げるためのコミュニケーションスキル」など、チーム力を強化したい(チームビルディング)企業様。

 また、最近では新入社員に対しても即戦力を求める企業も多いので、体験を通して「社会人としての土台」や「困難なことを乗り越えていく力」「やり抜く力」などを新入社員に身に付けて欲しい企業様。

 弊社でも、大手企業様から中小企業様まで、様々な新入社員研修を担当させていただいていますが、「今年の新入社員は過去最高の成績を出している」と、嬉しいご報告をいただくことが多いので、新入社員の方にもお勧めです。

体験型研修は、どういった課題を抱えている方にいいですか?


 「現実の成果を変えたい」「具体的な力を身に付けたい」人ですね。体験型研修は、ただ知識を増やしたいっていう人には向きません。知識だけを増やすなら、本を読んだ方が良いと思う。でも、本では学ぶことができない、力をつけたい人には絶対に体験型研修が良いです。

体験型研修のリスクを挙げるとしたら、どういったことがありますか?


 唯一リスクをあげるとしたら、研修中に疑似体験をしていくので、その中で「失敗する体験」をすることですね。それが、リスクって捉える場合はですが・・・。実際の仕事現場での失敗は、大きな数字の損失やクレームなどに繋がったりする場合もあるので、個人的にはそちらのが大きなリスクだと思います。

プロの視点からすると、なぜ体験型研修が広まっていないと思いますか?

 一言で言えば、「そこまで本氣で人が変わっていくサービスを作ろうとしている人がいないから」でしょうね。例えば、スポーツだと、選手が技術を磨いていくセンターっていうものがありますよね。

 ノルディックスキー競技のひとつである、スキージャンプだと、急傾斜面を凄いスピードで降りていって、踏み切り台から何百メートルもジャンプをするので、仮に着地を失敗したら死んでしまう可能性もある。なので、そこに優秀なトレーナーや経験者がついて、常に本番と同じ練習をできる環境があるから、活躍できる選手が育つ。

 これはビジネスも同じことなんですが、ビジネスの世界で活躍できる人財を育てる環境があるのかと考えた時に、ないんですよね。

 世の中を見渡した時に、ほとんどの人が仕事をしています。スキージャンプをできるようになりたいっていう人よりも、「マネジメントを上手くできるようになりたい」とか、「リーダーシップを身に付けたい」っていう人の方が圧倒的に多いのに、なぜビジネスの世界において、そういった環境がないのか。

 なので、体験型研修が広まらないというよりも、そこに本氣で向き合う人がいなかったということだと思います。

<加藤秀視プロフィール>

代表取締役兼主席トレーナー
加藤 秀視

人財育成家、慈善活動家。

専門分野はリーダーシップ開発、組織開発。ビジネスマン、トップアスリート、オリンピック選手などのべ5万人以上の指導実績を持つ。人の能力を最大限に引き出す型破りな育成手法により、業界・職種を問わず、あらゆる人と組織に変革をもたらす。

「無名のアスリートを世界大会金メダル獲得、オリンピック出場に導く」「中小企業を100億円企業に育てる」「少年院に出入りする非行少年少女・親子1000人以上の問題解決を行う」「数多くの企業や経営者を成功に導く」など、多方面で実績を残し、各界からの信頼も厚い。

その功績が認められ、文部科学省の奨励を受けるなど国から数々の表彰を受賞。無償での学校向け講演活動や献本活動、子どもたちの人格形成にも力を注ぐ。

世界最高峰の教育手法を持って、人と組織における教育のニュースタンダードを打ち立てるべく、マーヴェラスラボを設立。

【主な受賞歴】
・青年版国民栄誉賞「人間力大賞」受賞
・人間力大賞 準グランプリ受賞
・文部科学大臣奨励賞受賞
・衆議院議長奨励賞受賞
・社会貢献者表彰受賞

研修実績(企業一例)企業・団体を中心に、100社以上延べ1万人超の実績があります。

MARVELLOUS ADVENTURE Nasu